「墓じまいをしたいけれど、費用はいくらかかるのだろう?」とお悩みの方は多いでしょう。
墓じまいは、単なる工事だけでなく「行政手続き」と「新しい供養」がセットになるため、総額の把握が重要です。
本記事では、墓じまいにかかる費用の相場や内訳、注意点を根拠となる最新の調査データとともに解説します。
1. 墓じまいにかかる費用の相場
墓じまいの費用は、「今のお墓を片付ける費用」と「次の納骨先にかかる費用」の合算で決まります。
| 項目 | 費用相場 | 内容 |
| 墓石の解体・撤去 | 20万〜50万円 | 石材店に支払う工事代金 |
| 閉眼供養(魂抜き) | 1万〜5万円 | 寺院へのお布施(読経料) |
| 改葬手続き | 数百円〜数千円 | 役所での証明書発行手数料 |
| 離檀料 | 5万〜20万円 | 寺院への感謝の印(任意) |
| 新しい納骨先 | 5万〜100万円 | 樹木葬・永代供養墓・納骨堂など |
すべて合計すると、一般的には30万円〜100万円程度になるケースが多く見られます。
2. 実際の墓じまい費用データ(最新調査)
民間の大規模調査によると、墓じまい費用のボリュームゾーンは以下の通りです。
【墓じまい費用の分布】
- 30万円以下:16%
- 31万〜70万円:24%(最多)
- 71万〜110万円:約20%
- 111万〜150万円:約16%
- 150万円以上:約15%
全国平均で見ると、墓じまい費用の総額は約60万〜70万円程度が目安となります。
数値の根拠・出典
3. 墓石撤去費用の目安
墓石の撤去費用は、1㎡あたり10万〜15万円が一般的な単価です。
- 一般的な広さ(2㎡程度):20万〜30万円程度
- 費用が加算されるケース:
- 山の上や、階段しかない墓地(運搬コスト増)
- 重機が入れない狭い場所(手作業コスト増)
- 墓石が非常に大きい、または外柵が豪華な場合
4. 改葬手続きの費用
墓じまいには「墓地、埋葬等に関する法律」に基づく行政手続きが必要です。
- 改葬許可申請:手数料は自治体により異なりますが、無料〜数百円程度です。
- 書類収集費用:親族関係を証明するための戸籍謄本や住民票の発行手数料(1通300円〜750円程度)。
5. 離檀料について
寺院墓地の場合、これまでお世話になった感謝として離檀料を包む慣習があります。
- 目安:5万円〜20万円程度(法要1〜3回分のお布施と同程度が一般的)明確な決まりはありませんが、寺院との良好な関係を保つために事前に相談しておくことが推奨されます。
6. 樹木葬を選んだ場合の費用
墓じまい後の移転先として人気の「樹木葬」の費用内訳は以下の通りです。
| 種類 | 費用目安 | 納骨方法 |
| 合祀型 | 5万〜20万円 | 他の方と一緒に埋葬 |
| 集合型 | 20万〜60万円 | 個別区画だがシンボルは共有 |
| 個別・家族型 | 50万〜150万円 | 家族専用の区画・樹木を持つ |
樹木葬の全国平均購入価格は約66万円(鎌倉新書調査)とされており、一般墓を建てるよりも費用を抑えやすい傾向にあります。
7. 墓じまいを自分で行う場合の費用
手続きを専門家に依頼せず、すべて自分で行った場合でも、工事代金や納骨費用などの「実費」は必ず発生します。
- 実費合計:30万円〜100万円程度
- 専門家(行政書士)に依頼する場合:上記実費に加え、5万円〜10万円程度の代行報酬が発生します。※代行を依頼することで、役所への往復や複雑な戸籍収集の手間を解消できます。
8. 墓じまいで注意したいポイント
- 親族の同意:お墓は親族共有の財産という意識が強いため、事前の話し合いが不可欠です。
- 新しい納骨先を先に決める:改葬許可申請には「受入証明書」が必要なため、移転先が未定では手続きが進められません。
- 石材店から見積りを取る:立地によって工事費が変わるため、必ず現地確認を伴う見積りを取りましょう。
9. 墓じまいのよくある質問(FAQ)
Q. 墓じまいは必ず専門家に依頼すべきですか?
A. 法律上、ご自身で行うことも可能です。ただし、戸籍の収集が数世代にわたる場合や、寺院との交渉に不安がある場合は、行政書士などの専門家に依頼することをお勧めします。
Q. 期間はどれくらいかかりますか?
A. 一般的には1か月〜3か月程度です。親族の同意や石材店の工事スケジュールにより前後します。
10. 行政書士に相談できること
行政書士は、墓じまいに伴う「行政手続き」の専門家です。
- 改葬許可申請の代行
- 「職務上請求」による迅速な戸籍・住民票の取得
- 親族関係の公的な証明
- 離檀の際の書類作成サポート
特に、遠方にお住まいで役所へ行けない方や、手続きの時間を確保できない方にとって、行政書士の活用は非常に有効です。
まとめ
墓じまいの費用総額は、一般的に30万円〜100万円程度です。費用の大部分は石材店への工事費と新しい納骨先の費用が占めています。
大切なのは「いくらかかるか」だけでなく、ご親族が納得できる「供養の形」を見つけることです。手続きや書類作成に不安がある場合は、一度専門家へ相談し、全体像を整理することから始めてみてください。
※詳しい墓じまいの流れについては、こちらの記事でも解説しています。
