民泊・旅館業申請

神戸で民泊を開業!100mの距離制限と失敗しない物件探しのコツ

「神戸市内で民泊ビジネスをはじめたい!」「観光客に人気のエリア(特に中央区周辺)で民泊向けの物件を探している」という方も多いのではないでしょうか。

しかし、神戸市で民泊(住宅宿泊事業または旅館業)をはじめるときに必ず立ちはだかるのが、「100メートルの距離制限」という非常に厳しいルールです。

このルールを知らずに物件を借りたり買ったりしてしまうと、「せっかくお金を払ったのに、民泊の許可が絶対に下りない…」という最悪の事態になりかねません。

この記事では、専門知識がない方でも分かりやすいように、神戸市の民泊距離制限ルールと、絶対に失敗しない具体的な物件の調べ方を詳しく解説します!

目次

1.神戸の民泊で知っておくべき「100mの距離制限」とは?

神戸市内で民泊を運営する場合、特定の施設から「100メートル以内」の場所では、原則として運営ができないことになっています。

1-1.なぜ100メートルの制限があるの?

民泊は、不特定多数の観光客が泊まる場所です。そのため、子どもたちが通う学校や、静かに過ごすべき施設の近くで民泊をはじめると、教育環境や治安に影響が出るかもしれないと考えられています。

そこで、子どもたちの安全や静かな環境を守るために、国や自治体が「学校などの周り100メートルは、慎重にチェックします」というルールを決めました。

1-2.どの法律や条例で決まっている?

この「100メートル」という数字は、以下の法律と神戸市の条例に基づいています。

旅館業法(第3条第3項)
学校や児童福祉施設などの周囲おおむね100メートル以内については、学校長などへの「意見聴取(意見を聞く手続き)」が必要であると定めています。

住宅宿泊事業法(民泊新法)に基づく神戸市の条例
国の法律(民泊新法)そのものには100メートルの規定はありませんが、神戸市が独自に定めた厳しい条例(住宅宿泊事業の実施の制限に関する条例)によって、学校などの周辺では民泊の営業ができる曜日を厳しく制限(または一律禁止)しています。

2.「制限対象」になる施設には何が含まれる?

「100メートル以内に施設がある」と言っても、具体的にどんな施設が対象になるのでしょうか。実は、あなたが思っている以上にたくさんの施設が対象になります。

2-1.対象となる「学校・児童福祉施設・社会教育施設」の一覧

神戸市のルールにおいて、距離制限の対象となる主な施設は以下の通りです。

  • 学校:小学校、中学校、高等学校、特別支援学校、大学、高等専門学校など
  • ・就学前の子どもの施設:幼稚園、認可保育所、認定こども園、さらに認可外保育施設(認可外保育所)も含みます
  • ・児童福祉施設:乳児院、児童養護施設、児童発達支援センター、児童館、児童遊園(児童公園)など
  • ・社会教育施設:図書館、公民館など

注意ポイント! 大きな学校だけでなく、街中にある小さな「認可外保育施設」や、見落としがちな「児童公園(児童遊園)」「小さな図書館(児童館)」などもすべて100メートル制限の対象になります。これらを一般の方が自分の目で見てすべて見つけ出すのは、実はとても難しいのです。

2-2.【重要】距離制限の「対象にならない」施設

一方で、子どもが通う場所であっても、法律上の「学校」や「児童福祉施設」に該当しないため、100メートル制限の対象外となる施設もあります。

  • 学習塾・予備校:民間の学習塾や大学受験予備校などは、法律上の学校ではないため制限の対象になりません。
  • ・カルチャースクール・英会話教室:主にお稽古ごとを教える教室も対象外です。
  • ・各種学校の一部・無認可の各種施設:ただし、インターナショナルスクールなどの一部「各種学校」は都道府県知事の認可状況によって対象になる場合があるため、民間の塾とは区別して慎重に判断する必要があります。

物件の隣に塾があるからといって即座に諦める必要はありませんが、それが「塾」なのか「認可外保育所」なのかの判別は非常に重要です。

3.距離を測るときの重大な注意点!グーグルマップでは間違える?

「100メートル以内かどうか」を調べるとき、多くの方がスマホのグーグルマップを開いて、物件から施設までのルートを検索しようとします。しかし、ここには非常に陥りやすい罠があります。

3-1.徒歩や車での移動距離ではないので注意!

この100メートルという距離は、道路に沿って歩いたときの「道なりの距離(歩行距離)」ではありません。また、車で移動したときの距離でもありません。

3-2.敷地間の水平距離で計測します

正しい測り方は、「物件の敷地」から「対象施設の敷地」までを直線で結んだ距離(水平直線距離)です。鳥が空をまっすぐ飛んだときの距離をイメージしてください。

具体的には、物件の建物の端(または敷地の境界線)から、学校や公園の敷地の境界線までの最短距離を測ります。

3-3.グーグルマップでこのように図ると間違いです

グーグルマップのルート検索(徒歩ナビなど)で「〇〇駅から徒歩1分(約80メートル)」と表示されても、それは道路を歩いた距離です。

もし、物件のすぐ裏手に学校のグラウンドがあり、道路をぐるっと回り込まなければいけない場所だったとします。

  • 歩くと200メートル(ルート検索結果)
  • 直線で測ると50メートル(実際のルール上の距離)

この場合、歩くと100メートル以上離れていても、直線距離が50メートルなので「完全にアウト(規制対象)」になります。グーグルマップの通常のルート検索を鵜呑みにして物件を契約してしまうと、後から「実は直線距離で100メートル以内だった」と判明し、民泊ができなくなるという最悪の結果を招いてしまいます。

4.不動産屋さんが民泊物件の紹介を嫌がる本当の理由

神戸市内、特に三宮や元町などの「中央区付近」で民泊の物件を探そうと不動産屋さんに行くと、「民泊用の物件は扱っていません」「お断りしています」と言われることがほとんどです。

なぜ不動産屋さんは、民泊の物件をやりたがらないのでしょうか?そこには、次のような3つの理由があります。

4-1.調べるのに慣れておらず、膨大な手間がかかる

ここまでお話しした通り、民泊ができるかどうかを確かめるには、物件の直線距離100メートル以内に学校や保育所、小さな公園がないかを完璧に調べなければなりません。さらに、その土地が「民泊を建ててもいい地域(用途地域)」かどうかも調べる必要があります。これには専門的な知識と、役所とのやり取り必要になり、普通の不動産屋さんにとっては非常に面倒で時間がかかる作業なのです。

4-2.トラブルになったときの責任が重すぎる

もし不動産屋さんが「ここは民泊ができますよ」と言って物件を紹介したのに、後から「実は直線距離で99メートルの場所に小さな認可外保育所があったので民泊できません」と分かったらどうなるでしょう。借りた人は大損をしてしまい、不動産屋さんは大問題になります。そんなリスクを背負いたくないのが本音です。

4-3.そもそも条件をクリアできる物件が少なすぎる

神戸市内、特に便利な駅前や中央区付近は、どこを歩いても学校や保育所、公園、図書館などが点在しています。そのため、「100メートル以内に何もない物件」を見つけること自体が、砂漠の中でダイヤモンドを探すように難しいのです。

結果として、不動産屋さんは「民泊の物件は探す手間ばかりかかって、結局見つからないから断ろう」となってしまうのです。

5.【確実】神戸市推奨!失敗しないための正しい物件調査手順

では、一般の方が安全に、かつ確実に民泊ができる物件かどうかを調べるにはどうすればいいのでしょうか。 前述の通り、グーグルマップのルート検索だけに頼るのは非常に危険です。

ここでは、神戸市が公式に推奨している、最も確実で便利な調べ方の手順をお教えします!

5-1.手順1:神戸市が推奨する公式資料をチェックする

まずは、神戸市が発表している公式の案内資料(ガイドライン)を確認しましょう。ここには、民泊をはじめる際の手続きや、距離制限についてのルールが正確に書かれています。

5-2.手順2:超便利!神マップ「神戸市情報マップ(スマートこうべ)」を活用する

神戸市で物件を探すときに、一石二鳥で一番便利なのが、神戸市がインターネット上で公開している「神戸市情報マップ(wagmap)」というシステムです。

このシステムを使うと、以下のような一般の地図には載っていない超重要データがパソコンやスマホで一発で分かります!

  1. 用途地域の確認:その場所が、そもそも民泊やホテルを建てていい地域(商業地域など)なのか、建ててはいけない地域(工業専用地域など)なのかが色分けで分かります。
  2. 学校等特定施設の検索:規制対象となる学校や施設がどこにあるかを検索できます。

お詫びとお願い
この「神戸市情報マップ」の画面写真をこの記事に載せて分かりやすく解説したかったのですが、システムの利用許諾(ルール)を確認したところ、地図画面をブログなどのインターネット上に勝手に載せることが禁止されているため、断念いたしました。 「実際の画面を見ながら、自分の狙っている物件が大丈夫か一緒に確認してほしい!」という方は、ぜひ弊所の無料相談をご利用ください。画面を一緒に見ながら、丁寧に対象施設が入っていないかをお調べいたします!

6.民泊の距離制限に関するよくある質問(Q&A)

Q. 「児童施設100m」は、どの法律で決まっていますか?

A. 旅館業法第3条第3項で、学校・児童福祉施設・社会教育施設の周囲おおむね100m以内については、学校長等への意見聴取の対象となると定められています。住宅宿泊事業(民泊新法)では国の法律に直接の規定はありませんが、自治体の条例(神戸市など)で同様の、あるいはさらに厳しい制限が設けられていることがほとんどです。

Q. 「児童施設」にはどんな施設が含まれますか?

A. 小学校・中学校・高等学校・特別支援学校・幼稚園・認定こども園・保育所(認可外含む)・乳児院・児童養護施設・児童発達支援センター・児童館・児童遊園(児童公園)などです。また、社会教育施設として図書館や公民館が含まれることもあります。

Q. 100m以内に施設があったら、絶対に民泊はできないのですか?

7.まとめ:神戸の民泊で困ったら行政書士にお任せください!

神戸市内で民泊をはじめようとすると、今回ご紹介した「100メートル制限」だけでなく、直線距離の正しい計測、消防署との話し合い、建築のルールなど、クリアしなければならない壁がたくさんあります。

不動産屋さんに断られてしまい、「どこで物件を探せばいいのか分からない…」「この物件で本当に許可が取れるか不安…」と一人で悩んでいませんか?

せっかくの民泊ビジネスの夢を、物件選びの失敗や距離の測り間違いで諦めてほしくありません。当事務所では、神戸の民泊に特化した物件の事前調査から、役所との交渉、最終的な許可申請まで、あなたの民泊運営がスムーズにスタートできるよう、最初から最後までトータルでサポートいたします!

まずは物件を決めてしまう(契約する)前に、どうぞお気軽にご相談ください。あなたの理想の民泊運営を、一緒に形にしていきましょう!

弊所では、英語でのご対応はもちろん、その他の言語でもチャット機能を用いたスムーズなコミュニケーションに対応しております。日本語でのご相談やご説明も、ゆっくりと丁寧にお話しいたしますので、どうぞ安心してご相談ください。

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執筆者プロフィール

行政書士
上田 恭兵(Ueda Kyohei)

神戸市中央区を拠点に、関西・近畿エリアを中心に活動しています。

外国人関連業務を中心に、在留資格申請、外国人雇用手続き、民泊許可などのサポートを行っています。

English inquiries are welcome.

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参考文献・関連リンク

・神戸市 「住宅宿泊事業(民泊)の届出について(公式ガイドラインPDF)」
・神戸市「神戸市住宅宿泊事業の実施の制限等に関する条例」
・神戸市情報マップ(都市計画・特定施設検索システム)
・e-Gov法令検索 旅館業法
・e-Gov法令検索 住宅宿泊事業法
・国土交通省 住宅局 建築指導課「民泊の安全措置の手引き~ 住宅宿泊事業法における民泊の適正な事業実施のために ~」

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