神戸で民泊開業を目指す外国人オーナー様へ|神戸の魅力からビザ・民泊手続きまで行政書士がサポート
日本の素晴らしい文化や美しい観光地は、世界中からとても注目されています。その中でも今、「神戸で民泊(ゲストハウス)を始めてみたい!」と考えている海外出身のオーナー様がとても増えています。
神戸は、日本の他の都市にはない特別な魅力がたくさん詰まった素晴らしい街です。ここで民泊を運営することは、空いている家や不動産を活用して収入を得るだけでなく、世界中の人々に神戸の素晴らしさを知ってもらう最高のチャンスになります。
しかし、日本国籍を持たない皆様が日本で民泊を始めるためには、日本の法律(ルール)をしっかりと守り、正しい手続きをしなければなりません。さらに、外国人が日本で会社を経営するためのビザ(在留資格)のルールが新しくなり、以前よりも条件が厳しくなりました。一見難しそうに見える手続きも、正しいステップを踏めば決して不可能ではありません。
この記事では、外国人オーナー様が神戸で安心して民泊をスタートし、成功するためのポイントを、分かりやすく丁寧に解説します。
1.なぜ民泊を開くなら「神戸」がおすすめなのか?

日本にはたくさんの都市がありますが、海外からの観光客(インバウンド)に向けて民泊を始めるなら、神戸市はもっとも成功しやすい条件が揃っている「住みやすくて観光に強い街」です。その具体的な理由を3つご紹介します。
1-1.山と海に囲まれた美しい自然と都会の便利さが両立している
神戸の最大の魅力は、北側には緑豊かな「六甲山」、南側には美しい「瀬戸内海」が広がっており、自然をすぐ近くに感じられることです。その一方で、街の中心地である「三宮」や「元町」には、たくさんのおしゃれなお店やデパートが集まっています。
- 具体例: 朝は六甲山でハイキングを楽しみ、昼は旧居留地でおしゃれなカフェ巡りをし、夜はメリケンパークで海風を感じながら美しい夜景を見る、といった贅沢な1日を移動時間をかけずに楽しめます。
このような「適度に自然があって、適度に都会で暮らしやすい」という環境は、長旅でリラックスしたい海外からのゲストにとても喜ばれます。
1-2.電車が多く、大阪や京都へのアクセスが抜群に良い
神戸は交通の便がとても発達しています。地方の観光地とは違い、JR、阪急電鉄、阪神電鉄、地下鉄など、たくさんの電車が短い間隔で走っています。
- 具体例: 三宮駅から大阪の梅田駅までは、JRの新快速電車に乗れば約21分で到着します。また、日本の伝統文化を体験できる京都や、お城で有名な姫路へも、乗り換えなし、または簡単なアクセスで行くことができます。
「神戸を拠点に泊まって、昼間は大阪や京都を観光する」という旅行スタイルを選ぶ外国人観光客が非常に多いため、神戸の民泊はポイントとして非常に需要が高いのです。
1-3.神戸空港があり、世界中のインバウンド客にやさしい
神戸には「神戸空港」という便利な空港があります。ポートライナーという乗り物を使えば、三宮の中心地から約18分で空港まで行くことができます。さらに、関西国際空港(関空)からも高速船(ベイ・シャトル)を使えば約30分で神戸に到着します。
- 具体例: 飛行機を降りてから、ほとんど迷うことなく短い時間であなたの民泊までたどり着くことができるため、大きな荷物を持った海外のゲストにとって非常にストレスが少ない街です。
さらに、神戸には世界的に有名な「神戸ビーフ(神戸牛)」の老舗ステーキ店や、異国情緒あふれる「北野異人館街」、日本三大中華街の一つである「南京町」があります。それに加えて、日本で初めて本格的な珈琲を提供したことでも知られる名店「にしむら珈琲店」など、外国人に大人気のスポットが集まっています。インターネット上での検索数(閲覧数)や良い口コミを集めやすい有名な場所が街中に溢れていることも、民泊運営を大きく後押ししてくれます。
2.外国人が日本で民泊を始めるための2つのルート

日本国籍を持たない皆様が神戸で民泊のオーナーになるには、大きく分けて2つの方法があります。ご自身の今の状況に合わせて、どちらのルートが進みやすいかを確認してみましょう。
2-1.日本に住んでいてすでに働ける資格を持っている場合
すでに日本に住んでいて、以下の「身分に関する在留資格(ビザ)」を持っている方は、すぐにでも民泊の運営を始めることができます。
- 「永住者」
- 「日本人の配偶者等」(日本人の夫や妻がいる方)
- 「定住者」
これらの資格を持っている方は、日本での活動内容に制限がありません。そのため、個人事業主(個人経営)として、または新しく会社を作って、自由に民泊ビジネスをスタートできます。
2-2.海外から新しく日本に来てビジネスを起こす場合
現在海外に住んでいる方や、日本にいながら「留学」や「技術・人文知識・国際業務(会社員としてのビザ)」といった別の資格で活動している方が、新しく民泊を本業(社長)として始める場合は、「経営・管理」という在留資格を新しく取得する必要があります。
このビザの法律が新しく改正され、現在は以下のような非常に厳しい5つの条件をすべてクリアしなければならなくなりました。
- ・常勤職員の雇用: 日本人や永住者など、日本に長く住む「常勤の職員」を1人以上雇う必要があります。
- ・資本金の額: 3000万円以上の資本金(個人の場合は事業に使う総額)を用意する必要があります。
- ・日本語能力: 申請する本人、または雇った常勤職員のどちらかが、相当程度の日本語能力(日本語能力試験JLPTでN2以上、またはBJTビジネス日本語能力テストで400点以上など)を持っている必要があります。
- ・経歴(学歴・職歴): 経営に関する分野の博士・修士・専門職の学位を持っているか、または事業の経営や管理について3年以上の経験が必要です。
- ・事業計画書の確認: 提出するビジネス計画(事業計画書)が実現可能かどうかについて、中小企業診断士、公認会計士、税理士といった経営の専門家に事前に確認してもらうことが義務付けられました。
「以前よりもずっとハードルが高くなってしまった」と感じるかもしれませんが、神戸の不動産をしっかりと購入し、正しいビジネス計画を立てて進めれば、今でもきちんと許可を取ることは可能です。
3.知っておきたい民泊新法(住宅宿泊事業法)の基本ルール

日本で民泊を行う場合、一番多く使われるのが「民泊新法(住宅宿泊事業法)」という法律です。この法律には、絶対に知っておべき大切なルールが2つあります。
3-1.年間180日しか営業できないルール
民泊新法では、1年間(4月1日から翌年3月31日まで)の間に、お客さんを泊められる日数が「180日以内」と決められています。
- 具体例: 1か月の中で約15日間だけ営業する、あるいは観光客がたくさん来る「春(桜の季節)」と「秋(紅葉の季節)」に集中して営業する、といったスケジュール管理が必要です。
残りの185日はどうするのかというと、自分で別荘として使ったり、マンスリーマンション(1か月単位の短期の賃貸)として一般の人に貸し出したり工夫することで、無駄なく収入を増やすことができます。
3-2.家主不在型では管理業者への委託が必要
民泊には、オーナー様が同じ家に一緒に泊まる「家主同居型」と、オーナー様は別の場所に住む「家主不在型」の2種類があります。
もしオーナー様が同じ屋根の下に住まない(家主不在型)場合、日本の法律では、国に登録されている「住宅宿泊管理業者」に、お部屋の管理や鍵の受け渡し、お掃除などの業務を頼まなければならないルールになっています。
- 具体例: 海外にお住まいのオーナー様や、日本国内でも別の都市にお住まいの場合は、必ずこの管理業者と契約を結ぶ必要があります。
信頼できるパートナー(管理業者)を一緒に見つけることが、民泊を成功させるための第一歩です。
4.外国人オーナー様が神戸で民泊を成功させるステップ

法律のルールをクリアしたら、次は具体的な準備に入ります。手続きは大きく3つのステップに進みます。
4-1.民泊に適した物件(家)を見つける
民泊を始めるために、どんな家でも良いわけではありません。キッチン、お風呂、トイレ、洗面設備がしっかりと整っている必要があります。
- 具体例: マンションの一部で行う場合、そのマンションの「管理規約(ルール)」で民泊が禁止されていないかを必ず確認します。禁止されている場合は、部屋を購入しても民泊はできません。
また、消防署に行って「火災報知器」や「誘導灯(逃げ口を示すライト)」が正しくついているかを確認してもらい、「消防法令適合通知書」という書類をもらう必要があります。
4-2.市区町村の役所に「届出」を提出する
物件の準備ができたら、神戸市の場合は神戸市の窓口(保健所など)に、「これから民泊を始めます」という書類(届出書)を提出します。
このとき、住民票や建物の図面、そして「180日ルール」をどう守るかの計画書など、たくさんの書類を日本語で作成して提出する必要があります。海外の書類を用いる場合は、すべて日本語に翻訳しなければなりません。
4-3.外国人の視点を活かしたおもてなし
外国人オーナー様の一番の強みは、「海外から来るお客さんの気持ちや困りごとが、誰よりもよく分かる」ということです。
- 具体例: 外国人観光客が困りやすい「日本の電車の乗り方」や「神戸のゴミの分別ルール」を、母国語で分かりやすくガイドブックにしてお部屋に置いておく。
- 具体例: 海外の人が使いやすい調味料を用意したり、ベジタリアンやハラルフードに対応した近所の飲食店のマップを作ってあげる。
このような、あなただからこそできる温かいサポートがあれば、インターネット上の口コミ(レビュー)が高くなり、世界中から予約が集まる人気の民泊になります。
5.まとめ
外国人が美しい街・神戸で民泊を始めることは、日本の観光を盛り上げ、あなた自身のビジネスを発展させる素晴らしい挑戦です。
最新の法改正によって、経営・管理ビザの条件(3000万円以上の資本金や日本語能力、専門家による確認など)は厳しくなりました。また、180日の営業ルールや役所への難しい書類提出など、超えなければならない壁はいくつかあります。しかし、これらは正しい知識を持ち、プロと一緒に一つずつ順番に進めていけば、必ず解決できます。
「日本の新しい法律の言葉が難しくてよく分からない」「3000万円の要件をどうクリアすればいいか不安」「神戸で良い物件を見つけたけれど、手続きが効率よく進まない」という方は、一人で悩まずに、ぜひ一緒に一歩を踏み出しましょう。
あなたの神戸での住まいや投資が、世界中のゲストを笑顔にする場所に変わるよう、全力でサポートいたします。
弊所では、英語でのご対応はもちろん、その他の言語でもチャット機能を用いたスムーズなコミュニケーションに対応しております。日本語でのご相談やご説明も、ゆっくりと丁寧にお話しいたしますので、どうぞ安心してご相談ください。
執筆者プロフィール
行政書士
上田 恭兵(Ueda Kyohei)
神戸市中央区を拠点に、関西・近畿エリアを中心に活動しています。
外国人関連業務を中心に、在留資格申請、外国人雇用手続き、民泊許可などのサポートを行っています。
English inquiries are welcome.
参考文献・関連リンク
・観光庁 民泊制度ポータルサイト(minpaku)
・出入国在留管理庁 「在留資格「経営・管理」に係る上陸基準省令等の改正について」
・神戸市公式ホームページ 住宅宿泊事業(民泊)について
・e-Gov法令検索 旅館業法
・e-Gov法令検索 住宅宿泊事業法