ビザ・在留資格申請

【2026年最新版】就労ビザ「技術・人文知識・国際業務」の必要書類一覧|カテゴリー別に徹底解説

外国籍の方を正社員として採用するとき、避けて通れないのが在留資格(いわゆる就労ビザ)の申請です。その大半を占めるのが「技術・人文知識・国際業務(以下、技人国)」ですが、いざ準備を始めようとすると、役所のホームページに書かれている内容が複雑で、何から手を付ければいいか分からなくなりますよね。

実は、技人国の申請で用意する書類は、採用する企業の規模や実績(カテゴリー)によって4つのグループに完全に分かれています。

この記事では、技人国の申請に必要な最低限の書類一覧を、どのサイトよりも分かりやすく、噛み砕いて解説します。自社がどのグループに属し、何を集めればいいのかがスッキリ整理できますので、ぜひ最後までご覧ください。

1.技人国の必要書類は「企業のカテゴリー」で決まる

出入国在留管理局(入管)は、日本にある企業をその規模や信頼度に応じて「カテゴリー1」から「カテゴリー4」までの4つのグループに分類しています。

なぜこのような分類があるかというと、一言で言えば「過去の実績がある信頼性の高い企業なら、提出する書類を少なめにしても大丈夫ですよ」という、入管側の審査を効率化するための仕組みです。

つまり、自社がどのカテゴリーに該当するかを正しく把握することが、書類集めの第一歩となります。

1-1.カテゴリー1:上場企業など

最も信頼度が高いと判断されるグループです。

  • 日本の証券取引所に上場している企業
  • 保険業を営む相互会社
  • 国や地方公共団体(独立行政法人など)

1-2.カテゴリー2:前年の源泉徴収税額が1,000万円以上の企業

中堅企業や一定規模以上の実績がある企業が該当します。

  • 前年の「給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表」において、源泉徴収税額が1,000万円以上ある団体・個人

1-3.カテゴリー3:前年の源泉徴収税額が1,000万円未満の企業

一般的な中小企業や、設立から2年目以降の企業が多く該当するグループです。

  • 前年の「給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表」が提出されているものの、源泉徴収税額が1,000万円未満の団体・個人

1-4.カテゴリー4:新設されたばかりの企業など

まだ国への納税実績などが確認できない、新しい企業が該当します。

  • 上記のカテゴリー1〜3のいずれにも該当しない団体・個人
  • 新しく設立されたばかりで、まだ一度も「法定調書合計表」を提出していない企業

2.【一覧表】カテゴリー別の最低限必要な提出書類

自社のカテゴリーが分かったら、次は具体的に何の書類が必要かを確認しましょう。カテゴリー1とカテゴリー4では、集める書類の量が数倍違います。

以下に、新規で外国籍のスタッフを海外から呼び出す場合(在留資格認定証明書交付申請)の最低限必要な書類を一覧にまとめました。

提出する書類カテゴリー1カテゴリー2カテゴリー3カテゴリー4
申請書・顔写真
返信用封筒(切手付)
カテゴリー1を証明する資料(四季報の写し等)×××
前年分の法定調書合計表(受付印のあるもの)××
外国人本人の学歴・職歴を証明する資料××
登記事項証明書(会社の登記簿謄本)××
決算書(貸借対照表・損益計算書)の写し××
会社案内(パンフレットやホームページ印刷)××
採用理由書(職務内容を詳しく説明する書面)××
新設企業であることの証明資料(開業届等)×××

このように、カテゴリー1や2であれば、企業側の経営状態を示す決算書や、本人の卒業証明書などの提出が原則として免除されます。一方で、カテゴリー3や4に該当する場合は、会社と本人の双方について、非常に細かく書類を準備する必要があります。

3.提出する主な書類が持つ「本当の意味」

なぜ入管はこれらの書類を求めてくるのでしょうか。それぞれの書類が持つ「本当の意味」を理解しておくと、書類の集め間違いや申請の失敗を防ぐことができます。

大人向けのビジネス書類ではありますが、その役割は非常にシンプルです。

3-1.本人の学歴・職歴を証明する資料(卒業証明書など)

技人国のビザをもらうためには、本人が「学校で学んだ専門知識」と「会社で行う仕事の内容」がしっかりと一致していなければなりません。

例えば、大学で「経済学」を学んだ人が、日本の会社で「貿易事務やマーケティング」を行うのは認められますが、「ITエンジニアのプログラミング業務」を行うことは、学校での専門知識と仕事内容が一致していないと判断され、不許可になるリスクが高まります。卒業証明書や成績証明書は、この「一致していること」を証明するために提出します。

3-2.決算書(貸借対照表・損益計算書)

入管は、せっかく採用した外国籍のスタッフが、会社の経営難によってすぐに解雇されたり、給料が払われなくなったりすることを防ぎたいと考えています。

決算書を提出させるのは、「この会社は外国人を雇った後も、継続して安定して給料を払い続けるだけの経済的な基盤があるか」を厳しくチェックするためです。もし赤字決算である場合は、単に書類を出すだけでなく、「なぜ赤字なのか」「どうやって今後の黒字化を目指すのか」を説明する事業計画書を合わせて提出する必要があります。

3-3.採用理由書(職務内容の説明書)

会社案内(パンフレット)だけでは分からない、「その外国人が社内で毎日具体的にどんなパソコン作業をするのか」「なぜその人を雇う必要があるのか」を文章で詳しく説明する書類です。

技人国のビザでは、工場でのライン作業や、飲食店での接客・皿洗い、小売店での単純なレジ打ちなどの「現場労働・単純労働」は認められていません。採用理由書を通じて、「このスタッフが行うのは、専門的な知識を必要とするデスクワーク(オフィスワーク)です」ということを入管に納得してもらう必要があります。

4.まとめ:スムーズなビザ取得のために

在留資格「技術・人文知識・国際業務」の申請は、企業のカテゴリーによって準備する書類が全く異なります。

自社がカテゴリー3や4に該当する場合、集める書類が多岐にわたるだけでなく、会社の経営状況や本人の職務内容の整合性をロジカルに証明しなければならず、準備には多くの時間と専門知識が必要となります。

「自社がどのカテゴリーになるのか判断がつかない」「必要書類を揃えたけれど、不許可にならないか不安だ」という場合は、手続きが進まなくなる前に、ぜひ専門の行政書士へご相談ください。

行政書士上田恭兵事務所では、英語でのご対応はもちろん、その他の言語でもチャット機能を用いたスムーズなコミュニケーションに対応しております。

日本語でのご相談やご説明も、ゆっくりと丁寧にお話しいたしますので、どうぞ安心してご相談ください。

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執筆者プロフィール

行政書士
上田 恭兵(Ueda Kyohei)

神戸市中央区を拠点に、関西・近畿エリアを中心に活動しています。

外国人関連業務を中心に、在留資格申請、外国人雇用手続き、民泊許可などのサポートを行っています。

English inquiries are welcome.

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参考文献・関連リンク

・出入国在留管理庁:在留資格「技術・人文知識・国際業務
・出入国在留管理庁:各種申請書様式(在留資格認定証明書交付申請書)
・e-Gov法令検索:出入国管理及び難民認定法(入管法)第7条第1項第2号の基準を定める省令
・山脇 康嗣「詳説 入管法と外国人労務管理・監査の実務-入管・労働法令、内部審査基準、実務運用、裁判例-〔第3版〕」

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