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【2026年最新】ゲームセンター開業の許可を解説|風営法5号営業と日本のカジノ制度

カジノが日本でも「IR(統合型リゾート)」構想として話題ですね。大阪・夢洲では2025年に本体工事が始まり、2030年の開業を目指して計画が進んでいます。こうしたニュースを見て、「自分もゲームセンターやカジノのようなお店を開いてみたい」と考える方も増えています。

ただ、ここで多くの方が誤解しがちなのが、「ゲームセンター」と「カジノ」は、法律上まったく別物だということです。ゲームセンター(メダルゲームやクレーンゲームのお店)は、所定の許可を取れば誰でも開業できます。一方で、お金を賭ける「カジノ」は、原則として日本では犯罪(賭博罪)にあたり、ごく限られた場所でしか認められていません。

本記事では、神戸・大阪エリアでゲームセンターやアミューズメント施設の開業を検討している方に向けて、ゲームセンター開業に必要な「風営法5号営業許可」の要件・営業ルールと、日本でカジノを開けるのか(IRと賭博罪の関係)を、専門用語をかみくだいて網羅的に解説します。

1.ゲームセンターとカジノは法律上まったくの別物

まず最初に、いちばん大切なポイントを整理します。両者は「遊ぶ場所」というイメージこそ似ていますが、根拠となる法律も、開業できるかどうかも、まったく異なります。

項目ゲームセンターカジノ
根拠となる法律風営法(5号営業)刑法(賭博罪)/IR整備法
お金を賭けるか賭けない賭ける
一般の人が開業できるかできる(許可制)できない(IR事業者のみ)
監督官庁都道府県公安委員会(警察)カジノ管理委員会
具体例クレーンゲーム、メダルゲーム、ビデオゲーム店大阪IR内のカジノ施設など

つまり、「ゲームセンターを開きたい」のであれば、現実的な手続き(風営法の許可)の話になります。「カジノを開きたい」のであれば、まずそもそも個人や一般企業には開業の道が開かれていない、という前提を知ることが出発点になります。それぞれ詳しく見ていきましょう。

2.ゲームセンター開業に必要な「風営法5号営業許可」とは

ゲームセンターを開業するには、お店の場所を管轄する都道府県の公安委員会(窓口は警察署)から「風俗営業許可」を受ける必要があります。「風俗営業」というと夜のお店を連想しがちですが、法律上はゲームセンターもこの中に含まれており、条文の位置から実務では「5号営業」と呼ばれます(風営法第2条第1項第5号)。

2-1.5号営業の定義と具体例

風営法では5号営業を、ざっくり言うと「スロットマシン、テレビゲーム機その他の遊技設備で、客に遊技をさせる営業」と定めています(風営法第2条第1項第5号)。

具体的には、次のようなお店が当てはまります。

  • メダルゲーム機を置いたゲームコーナー
  • クレーンゲーム(UFOキャッチャー)専門店
  • 対戦型・体感型のビデオゲーム機を並べたアミューズメント施設
  • 商業施設内のゲームコーナー

2-2.許可が必要・不要の境界線

ここでつまずきやすいのが、「自分のお店は許可がいるのか?」という判断です。ポイントは、射幸心(しゃこうしん=もうけたい・当てたいという気持ち)をそそるおそれのある遊技設備を置き、客に遊技させるかどうかです。

具体例で考えてみましょう。

  • 許可が必要になりやすい例:メダルゲーム、クレーンゲーム、ビデオゲーム機を一定数設置する場合
  • ・許可が不要なことが多い例:ボウリング場、バッティングセンター、カラオケボックスなど(「遊技設備」に当たらない遊び)

設置する台数や面積、機種によって判断が分かれるため、「これは許可がいるのか」をお店の図面段階で確認することが、後戻りを防ぐ最大のコツです。

3.ゲームセンター開業の主な要件と営業ルール

許可を受けるには、大きく分けて3つの要件をクリアする必要があります。さらに、開業後も営業時間や年少者の入店、景品について細かいルールが定められています。

3-1.3つの許可要件(人的・場所的・構造設備)

要件の種類主な内容具体例
人的要件申請者などに欠格事由がないこと過去に一定の犯罪歴がある、破産して復権していない等は不許可
場所的要件出店できる地域・距離の制限住居専用地域では原則不可。学校・病院など保全対象施設の近くは制限
構造設備要件店内の明るさ・見通しなど客室の照度を10ルクス超に保つ、見通しを妨げる設備を置かない等

特に場所的要件は、物件を借りてから「ここでは許可が取れない」と判明すると致命傷になります。用途地域と、学校・図書館・病院などからの距離は、契約前に必ず確認しましょう。

3-2.営業時間と年少者の立入制限

営業時間や年少者(18歳未満)の入店時間は、各都道府県の条例で定められており、地域によって細かく異なります。一般的な目安は次のとおりです。

区分一般的なルール(条例により異なる)
営業時間原則として深夜(おおむね午前0時~午前6時)は営業禁止。地域により延長が認められる場合あり
18歳未満午後10時以降は、保護者同伴でも立入禁止
16歳未満午後6時(大阪府では午後7時)以降は、保護者同伴の場合を除き立入禁止

たとえば神戸市・大阪市でお店を出す場合でも、兵庫県と大阪府で時間のルールが違うことがあります。自分の出店地の条例を必ず確認することが大切です。

3-3.景品(賞品)のルール

ゲームセンターは「賭博」になってはいけません。そのため、景品の扱いに明確なルールがあります。

  • 現金や有価証券(商品券など)を提供してはいけない
  • ・提供した景品をお店が買い取る(換金する)こともしてはいけない
  • クレーンゲームなどの景品は、行政指導上、おおむね800円相当以下が一つの目安とされています

たとえば「ゲームで勝ったら現金がもらえる」「取った景品をその場で換金する」といった仕組みは、賭博とみなされ違法になります。ここがゲームセンターと「カジノ」を分ける決定的な境界線です。

4.日本で「カジノ」は開業できるのか

では本題の「カジノ」です。結論から言うと、一般の個人や企業が日本でカジノを開業することはできません。 理由を順番に見ていきます。

4-1.原則は賭博罪(刑法185条・186条)

日本では、お金や財産を賭けて勝負する行為は、原則として犯罪です。

  • 賭けに参加した人 → 賭博罪(刑法第185条)
  • 賭博を常習的に行った人 → 常習賭博罪(刑法第186条第1項)
  • 賭博の「場」を開いて利益を得た人 → 賭博場開張等図利罪(刑法第186条第2項)

特に、お店としてカジノの「場」を提供する行為は、賭博場開張等図利罪にあたり、3か月以上5年以下の拘禁刑という重い罪です。オンラインカジノの運営・利用も同様に違法とされています。

4-2.例外はIRのカジノだけ(IR整備法・カジノ管理委員会)

唯一の例外が、IR(統合型リゾート)の中に設けられるカジノ施設です。2018年に成立した「特定複合観光施設区域整備法(IR整備法)」に基づき、国に認められた区域で、カジノ管理委員会からカジノ事業免許を受けた事業者だけが、定められた区画でカジノを運営できます。

この免許を受けたカジノ行為については、刑法185条・186条(賭博罪)が適用されないと法律で定められています(IR整備法第39条)。逆に言えば、この厳格な仕組みの外で行うカジノは、すべて違法です。

4-3.大阪IRの最新状況

関西で最も注目されているのが、大阪・夢洲(ゆめしま)のIRです。最新の状況は次のとおりです。

  • 2023年4月:国が大阪の区域整備計画を認定(日本初)
  • 2025年4月:本体工事に着工
  • ・2030年(令和12年)秋頃:開業を予定
  • 運営事業者:MGM大阪株式会社(米MGMリゾーツやオリックス等で構成。旧・大阪IR株式会社)

このように、カジノは「巨大な国家プロジェクトとしてのIRの一部」としてのみ実現するものであり、街なかで個人が開けるものではない、という点をおさえておきましょう。

4-4.アミューズメントカジノ・カジノバーの注意点

「お金を賭けないカジノ」として、ルーレットやポーカーを楽しめるアミューズメントカジノ(カジノバー)というお店があります。これは、現金や景品を一切賭けず、換金もしないことを前提に営業されています。

ただし、注意点があります。

  • お金や景品を賭けた瞬間に、お客様もお店も賭博罪に問われます
  • 遊技設備を使って客に遊技させる形態は、風営法の5号営業許可が必要になる場合があります

「お金を賭けないから大丈夫」と安易に始めると、設備や運営方法によっては許可が必要だったり、運用次第で違法になったりします。開業前に必ず専門家へ確認することをおすすめします。

5.まとめ:開業の第一歩は事前相談から

ここまで見てきたとおり、ゲームセンターは「風営法5号営業許可」を取れば開業できますが、カジノは原則として開業できない(IR事業者の例外のみ)という、大きな違いがあります。

特にゲームセンターの開業では、「物件を借りたあとに、用途地域や距離制限で許可が取れないと分かった」というケースが後を絶ちません。物件契約の前に、許可の見込みを確認しておくことが、時間とお金のムダを防ぐ最大のポイントです。また、アミューズメントカジノのように「許可がいるのか・違法にならないか」の判断が難しい業態は、自己判断で進めるとリスクが大きくなります。

なお、ここで紹介した要件や時間制限などは法改正・条例改正で変わることがあります。実際の開業前には、必ず最新の公式情報をご確認ください。

弊所では、英語でのご対応はもちろん、その他の言語でもチャット機能を用いたスムーズなコミュニケーションに対応しております。日本語でのご相談やご説明も、ゆっくりと丁寧にお話しいたしますので、どうぞ安心してご相談ください。

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執筆者プロフィール

行政書士
上田 恭兵(Ueda Kyohei)

神戸市中央区を拠点に、関西・近畿エリアを中心に活動しています。

外国人関連業務を中心に、在留資格申請、外国人雇用手続き、民泊許可などのサポートを行っています。

English inquiries are welcome.

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参考文献・関連リンク

・風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(風営法)― e-Gov法令検索
・刑法(賭博及び富くじに関する罪:第185条・第186条)― e-Gov法令検索
・カジノ管理委員会(公式サイト)
・大阪府「IR(統合型リゾート)に関するよくある質問」
・愛知県警察「風営適正化法等の一部改正のご案内(平成28年6月23日施行)」
・千葉県警察「風俗営業の許可申請について」(PDF)

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