【令和8年熊本地震】外国人向けの入管の対応まとめ|在留手続きの特例・技能実習生の復旧作業を解説
2026年(令和8年)7月28日に発生した熊本地震を受け、出入国在留管理庁(入管)が、被災した外国人に向けた特別な対応を公表しています。災害時は、在留手続きが期限までにできないなど、外国人にとって不安が大きい場面です。この記事では、入管が示している対応を、行政書士がわかりやすくまとめて解説します。
1.令和8年熊本地震と入管の対応の概要

1-1.どんな地震だったか
2026年7月28日、熊本県熊本地方を震源とする地震が発生しました。これを受けて出入国在留管理庁は、外国人生活支援ポータルサイト内に特設ページを設け、被災した外国人が安心して手続きや生活を続けられるよう、在留手続きの特例や多言語での情報提供などをまとめて案内しています。
1-2.災害時の入管対応の基本的な考え方
大きな災害が起きると、入管は例年、被災した外国人に配慮した柔軟な取扱いを示します。今回の熊本地震でも、「被災して期限までに手続きができなかった」「避難していて元の住所の入管に行けない」といった状況に対応する特例が用意されています。まずは、ご自身が対象になるかを落ち着いて確認することが大切です。
2.在留手続き(在留諸申請)の特例

2-1.在留期間を過ぎても、個別に手続きに対応
被災したことにより、在留期間内に申請ができなかった方については、当面の間、在留期間を過ぎてしまった場合であっても、入管が個別に手続きに対応するとされています。「更新が間に合わなかった」という方も、諦めずに、まずはお近くの入管で申請のための相談を行ってください。
2-2.避難先の入管で申請できる
被災して、本来の住居地から一時的に移動・避難された方については、現在の滞在先を管轄する入管で申請することができます。通常は住居地を管轄する入管で手続きしますが、災害時にはこの点も柔軟に扱われるということです。避難先の地域の入管に相談できるので、無理に被災地へ戻る必要はありません。
3.技能実習生に関する特例(復旧作業)

3-1.復旧作業は資格外活動許可なしで従事できる
技能実習生にとって重要な特例もあります。実習実施者(受入れ企業)の事業所が被災した場合、その事業所で、瓦礫の片付けなど、技能実習を行うための環境を復旧する作業を行うときは、当面の間、資格外活動許可を受けることなく、その作業に従事できるとされています。
3-2.受入れ企業・監理団体も確認を
通常、技能実習の内容と異なる作業には資格外活動許可が必要ですが、災害からの復旧作業についてはこの特例が認められています。技能実習生本人だけでなく、受入れ企業や監理団体も、この取扱いを正しく理解しておくことが大切です。詳しくは、外国人技能実習機構のページもあわせて確認するとよいでしょう。
4.多言語での災害情報・支援

4-1.災害情報を母国語で得られる
入管の特設ページでは、災害情報を多言語で得られるよう、さまざまな案内がまとめられています。気象庁の災害情報は複数の言語で読むことができ、「Safety Tips」などの災害情報アプリも利用できます。日本語に不安がある方でも、母国語で必要な情報にアクセスできるようになっています。
4-2.15言語以上の生活オリエンテーション動画
災害から命を守るための基本的な情報を、わかりやすく説明した動画も用意されています。日本語・英語・中国語(簡体字/繁体字)・韓国語・ベトナム語・ネパール語・インドネシア語・フィリピノ語・タイ語・ポルトガル語・スペイン語・クメール語・ミャンマー語・モンゴル語・ウクライナ語・ロシア語など、多くの言語に対応しています。周りに困っている外国人の方がいたら、こうした情報を教えてあげることも助けになります。
5.困ったときの相談先

5-1.お近くの地方出入国在留管理局へ
在留手続きの特例について不明な点がある場合は、お近くの地方出入国在留管理局(入管)に問い合わせることができます。避難している場合は、避難先を管轄する入管でも相談が可能です。
5-2.外国人在留支援センター(FRESC)
外国人の在留に関する総合的な相談窓口として、外国人在留支援センター(FRESC/フレスク)も利用できます。どこに相談すればよいか分からないときの窓口として覚えておくと安心です。
6.まとめ
令和8年熊本地震を受けて、入管は、被災した外国人に向けて、在留期間を過ぎた場合の個別対応、避難先の入管での申請、技能実習生の復旧作業に関する特例、そして多言語での災害情報の提供といった対応を示しています。災害時は不安が大きいものですが、こうした特例を知っておくことで、落ち着いて手続きを進めることができます。手続きでお困りの方や、対象になるか分からず不安な方は、一人で抱え込まず、入管や専門家にご相談ください。
弊所では、英語でのご対応はもちろん、その他の言語でもチャット機能を用いたスムーズなコミュニケーションに対応しております。日本語でのご相談やご説明も、ゆっくりと丁寧にお話しいたしますので、どうぞ安心してご相談ください。
執筆者プロフィール
行政書士
上田 恭兵(Ueda Kyohei)
神戸市中央区を拠点に、関西・近畿エリアを中心に活動しています。
外国人関連業務を中心に、在留資格申請、外国人雇用手続き、民泊許可などのサポートを行っています。
English inquiries are welcome.
参考文献・関連リンク
・出入国在留管理庁「令和8年熊本地震の特設ページ」
・出入国在留管理庁「地方出入国在留管理官署の所在地・連絡先」
・外国人在留支援センター(FRESC/フレスク)
・気象庁「災害情報(多言語)」