【2026年最新・改定案】永住許可の年収・年金要件はどう変わる?日本人の平均年収と、貯金で補う考え方を行政書士が解説
「そろそろ永住を申請したいけれど、これから年収や年金の要件が厳しくなるって本当?」——最近、こうしたご相談がとても増えています。2026年、永住許可の要件を厳格化する改定案が報道され、大きな関心を集めているためです。
この記事では、報道されている改定案の中身(年収要件・年金要件・貯金で補う考え方)を、公的データを交えながら、できるだけ正確に整理します。
1.そもそも永住許可の「生計要件」とは

永住許可では、「独立して生計を営めるだけの資産または技能があること」が要件の一つとされています。かんたんに言えば、安定して日本で暮らしていける経済力があるかという点です。これまでの実務では、次のような金額が一つの目安とされてきました(いずれも法律上の明確な基準ではなく、実務上の目安です)。
- 単身の場合:直近で年収300万円程度以上が一つの目安
- 扶養家族がいる場合:1人につき70〜80万円程度を上乗せした水準
2.報道されている「新しい年収要件」

2-1.日本人世帯の平均年収水準が求められる(とされる)
報道によると、改定案では、これまでの「300万円程度」から大きく引き上げられ、「日本人世帯の平均年収水準以上を継続して維持していること」が求められるとされています。報道ベースでは、おおむね450〜500万円以上の水準が目安として挙げられていますが、正式な金額は確定していません。
2-2.参考:日本人の平均年収の公的データ
「日本人の平均年収」といっても、統計によって数字が異なります。代表的な公的データは次のとおりです。
| 統計 | 数値 | 出典 |
|---|---|---|
| 給与所得者の平均給与(1人あたり) | 460万円(令和5年分) | 国税庁 民間給与実態統計調査 |
| 1世帯あたりの平均所得 | 約575万円(2024年) | 厚生労働省 国民生活基礎調査 |
「1人あたり」か「世帯あたり」か、どの統計を基準にするかで、求められる水準は変わってきます。改定案がどの数字を採用するかも、まだ確定していません。
3.報道されている「新しい年金要件」(厚生年金30年相当)

もう一つの大きなポイントが、年金です。報道によると、「その年収水準で厚生年金に30年間加入した場合に受け取れる将来の年金見込額」に達していることが、原則として求められるとされています。
ただし、この「30年相当の受給見込額」がいくらになるのかは、基準となる年収水準が未確定であるため、現時点では具体的な金額を示すことができません。あくまで「将来きちんと年金を受け取れる見通しがあるか」を重視する方向性、と理解しておくとよいでしょう。
4.年収・年金が届かないとき、「貯金(資産)」で補えるのか

4-1.資産で補える可能性が示唆されている
報道では、年収や年金の見込みが基準に届かない場合でも、預貯金・有価証券・不動産などの資産で補える可能性が示唆されています。ただし、対象となる資産の範囲(預貯金だけか、株式・不動産も含むか)、名義の扱い、具体的な計算方法は、いずれも正式に決まっていません。
4-2.「貯金で補う」考え方の一例(※非公式の試算イメージ)
公式な計算式はまだありませんが、考え方のイメージをつかむために、あくまで非公式の試算例を示します。たとえば「基準の年収に毎年○万円届かない」場合、その不足を一定年数分の資産でカバーする、といった発想が想定されます。
(イメージ例)基準年収を仮に480万円とし、ご自身の年収が430万円で「年50万円不足」する場合、その不足を将来にわたって補える資産として、預貯金で数百万円規模を安定的に保有していることを示す——といった考え方です。繰り返しになりますが、これは正式な基準ではなく、あくまで発想のイメージです。
5.施行の時期と「遡及」の可能性

報道されているスケジュールは、次のとおりです(いずれも予定・報道ベース)。
- ガイドラインの改定:2026年(令和8年)10月1日予定
- 新要件の原則適用:2027年(令和9年)4月の申請分から
- 年収要件については、2026年4月以降の申請にも及ぶ可能性(=いわゆる遡及)があると報じられています
「今から駆け込みで申請すれば確実に回避できる」とは言い切れない点に、注意が必要です。
6.今からできる対策

基準が確定していない今だからこそ、地に足のついた準備が大切です。
- 税金・年金・健康保険を、直近から確実に「期限内」に納付する(滞納・遅延をなくす)
- 「ねんきん定期便」などで年金の加入・納付記録を確認し、抜けがあれば早めに対応する
- 安定した収入を継続し、収入と資産の状況を書類で示せるよう整えておく
- ご自身のケースで「更新で待つか、今申請するか」を、早めに専門家と相談して見極める
7.まとめ
2026年の永住許可の厳格化は、年収要件(日本人平均年収水準)・年金要件(厚生年金30年相当)を軸に報道されていますが、すべては改定案・報道段階であり、公式な確定基準はまだ発表されていません。だからこそ、確実にできること——期限内の納税・年金納付、記録の確認、収入・資産の整理——を今のうちから着実に進めておくことが、何よりの対策になります。ご自身のケースで不安がある方は、早めにご相談ください。
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神戸市中央区を拠点に、関西・近畿エリアで活動中。在留資格申請をメインに、確かな知識と丁寧・迅速な対応でサポート。英語での相談にも対応し、「難しいことを易しく、曖昧なことを明確に」をモットーに、複雑な手続きを最後まで確実に伴走します。
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参考文献・関連リンク
・出入国在留管理庁「永住許可に関するガイドライン」
・国税庁「民間給与実態統計調査」
・厚生労働省「2024年 国民生活基礎調査の概況」
・出入国在留管理庁「永住許可申請」