【2026年6月開始】特定在留カードとは?在留カードとマイナンバーカードの一体化を行政書士が解説
2026年6月14日から、「特定在留カード」の運用が始まりました。これは、在留カードとマイナンバーカードを1枚に一体化した新しいカードです。「作らないといけないの?」「どんなメリットがあるの?」と気になる方も多いでしょう。この記事では、公的資料をもとに、制度の概要から申請方法・費用・注意点まで、行政書士がわかりやすく解説します。
1.特定在留カードとは(概要)

1-1.在留カードとマイナンバーカードが1枚に
特定在留カードは、これまで別々に持っていた「在留カード」と「マイナンバーカード」の2つの機能を、1枚のカードにまとめたものです。従来は、それぞれ別に手続きをし、2枚のカードを持ち歩く必要がありましたが、特定在留カードなら1枚で両方の役割を果たせます。
1-2.運用開始日
運用開始は2026年6月14日(日)です。地方出入国在留管理官署(入管)での申請受付は、翌開庁日である6月15日(月)から始まっています。
2.そもそもマイナンバーカードとは

2-1.マイナンバーとマイナンバーカードの違い
「マイナンバー」とは、日本に住民票がある人一人ひとりに割り当てられる12桁の番号(個人番号)です。中長期在留者の方にも、すでに割り当てられています。一方「マイナンバーカード」は、その番号や本人情報が記載され、本人確認や各種手続きに使えるICカードのことです。
2-2.マイナンバーカードでできること
マイナンバーカードがあると、本人確認書類として使えるほか、コンビニでの住民票などの証明書取得、健康保険証としての利用、各種行政手続きのオンライン申請などが可能になります。特定在留カードは、この便利なマイナンバーカードの機能を、在留カードと一体で持てるようにするものです。
3.対象者

特定在留カードの対象となるのは、住民基本台帳に記録されている中長期在留者、および特別永住者の方です。日本に住民登録があり、在留カード(または特別永住者証明書)をお持ちの方が対象になると考えるとよいでしょう。
4.メリット

4-1.カードが1枚にまとまる
最大のメリットは、2枚だったカードが1枚になることです。持ち歩くカードが減り、管理も楽になります。
4-2.市区町村での手続きの手間が減る
これまで、引っ越しなどで情報が変わると、在留カードとマイナンバーカードのそれぞれで手続きが必要でした。特定在留カードでは、入管で在留の手続きをする際に、マイナンバーカードの機能も最新の情報に更新されるため、市区町村の窓口へ別途出向いて更新する手間が省けます。手続きの一本化による負担軽減が、大きなメリットです。
5.デメリット・注意点

5-1.即日では受け取れない
通常の在留カードは、窓口で即日交付されることもありますが、特定在留カードは、後述のとおり交付までに時間がかかります。急いでカードが必要な場合は注意が必要です。
5-2.取得は「任意」——必ず作る必要はない
特定在留カードの取得は任意です。マイナンバーカードと同じく、これまでどおり在留カードとマイナンバーカードを2枚持ち続けることもできます。特定在留カードを取得しない場合は、新しい様式の通常の在留カードが交付されます。ご自身にとって必要かどうかを考えて選べます。
5-3.暗証番号の管理が必要
マイナンバーカードの機能を含むため、暗証番号の設定・管理が必要になります。番号の管理には十分ご注意ください。
6.取得の手順(申請方法・必要書類)

6-1.申請先は2つ
申請は、次のいずれかの窓口で行えます。
- 地方出入国在留管理官署(入管):在留期間の更新・在留資格の変更・永住許可などの在留手続きをするとき
- 市区町村の窓口:転入届などの住居地の届出をするとき
6-2.主な必要書類
一般的に、次のようなものが必要です。
- 特定在留カード交付申請書(申請先が入管か市区町村かで様式が異なります)
- 暗証番号設定依頼書
- 写真1葉(1歳未満の方を除く。申請前6か月以内に撮影したもの)
- パスポートの提示
- 在留カードの提示
7.費用(手数料)

7-1.初回取得は原則無料の場合がある
手数料は、どのタイミングで、どの手続きと一緒に申請するかによって変わります。2026年6月14日以降の初回取得については、原則として入管の手数料がかからないとされています。
7-2.かかる場合の手数料
手数料がかかる場合は、おおむね次のような構成になります。
- 入管に支払う手数料:1,900円(郵送での受取=直送の場合は2,600円)
- マイナンバーカード機能に関するJ-LIS(地方公共団体情報システム機構)の手数料:600円(電子証明書を含む場合は800円)
費用は状況によって異なるため、ご自身のケースでいくらかかるかは、申請先の窓口や公式情報で必ず確認してください。
8.交付までの期間(作業期間)

特定在留カードは、通常の在留カードのように即日で交付することはできません。公式情報によると、最短でも2週間前後の期間を要するとされています。在留期限が迫っている場合などは、余裕を持ったスケジュールで準備しましょう。
9.よくある質問(FAQ)

9-1.必ず作らないといけませんか?
いいえ、取得は任意です。作らなくても、これまでどおり在留カードとマイナンバーカードの2枚持ちを続けられます。
9-2.今持っている在留カードはどうなりますか?
有効期間内であれば、今の在留カードはそのまま使えます。特定在留カードへの切り替えは任意です。
9-3.マイナンバー(個人番号)は変わりますか?
いいえ、番号自体はすでに割り当てられているもので、特定在留カードにしても変わりません。
9-4.すぐに受け取れますか?
いいえ。最短でも2週間前後かかり、即日交付はできません。
10.まとめ
特定在留カードは、2026年6月14日から始まった、在留カードとマイナンバーカードを1枚にまとめられる新しい制度です。カードが1枚になり、市区町村での手続きの手間が減るというメリットがある一方、即日交付されない、取得は任意といった点も押さえておきましょう。ご自身にとって取得すべきかどうか、また手続きの進め方でご不明な点があれば、どうぞお気軽にご相談ください。一つひとつ丁寧にご説明します。
弊所では、英語でのご対応はもちろん、その他の言語でもチャット機能を用いたスムーズなコミュニケーションに対応しております。日本語でのご相談やご説明も、ゆっくりと丁寧にお話しいたしますので、どうぞ安心してご相談ください。
執筆者プロフィール
行政書士
上田 恭兵(Ueda Kyohei)
神戸市中央区を拠点に、関西・近畿エリアを中心に活動しています。
外国人関連業務を中心に、在留資格申請、外国人雇用手続き、民泊許可などのサポートを行っています。
English inquiries are welcome.
参考文献・関連リンク
・出入国在留管理庁「特定在留カード交付申請について」
・出入国在留管理庁「在留手続等に関する手数料の改定」
・デジタル庁「マイナンバーカード」
・地方公共団体情報システム機構(J-LIS)「マイナンバーカード」